コラム・商い見せます


『商い見せます」は、大阪同友会会員企業の商売をご紹介するコーナーです。
会員向けの月刊 誌「OSAKA 中小企業家」で紹介した記事を掲載しています。


自社商品の研究開発と独自化で他社を突き放す戦略



 株式会社ダイレオは東住吉に本社があり会長が天王寺支部、社長が東住吉支部に所属している勉強熱心な企業です。公衆浴場やその他のパブリックな浴場用の設備機器の部材メーカーで、スイミングプール全般からスーパー銭湯や工場内の給湯システムまで広範囲な商品ラインナップを取り揃えています。販売先は日本だけにとどまらず、最近では海外にも力を入れて営業活動されています。新規雇用や障がい者雇用にも取り組まれていて社員教育も実直に行っています。
(株)ダイレオ
代表取締役社長
中山 健太 氏
(東住吉支部)

●企業の成長と発展のために

 企業の発展には新卒雇用が大切だと先輩会員からアドバイスされ、その企業にならって毎年1 〜 2人の雇用活動をしています。そして、新入社員研修もあわせて受講するように心がけています。同友会外の研修なども活用して中堅社員のリーダー研修も受講しています。成長段階ではありますが三位一体の経営に着手しています。本社、東京支社、名古屋支社、仙台営業所を合わせると社員数30人になりました。

●確かな商品の開発と提供

 デイサービスの施設にもアクアジムが導入されていて、スーパー銭湯に近い設備が導入されています。アクアジムが老人にとってリハビリの運動に使われて喜ばれています。アクアジムが介護施設やスーパー銭湯で売れる中、岩盤浴のベッドなども開発し岩盤浴の直営店も営んでいましたが、ブームが去り現在は撤退しています。また、スーパー銭湯のブームも一時期ほどではなくできたと思ったら無くなり、入れ替わりの激しい業界となっています。ただ、ダイレオとしては新しい施設ができるごとに商品が納入できるチャンスでもあるので、ブームが落ち着いていても仕事にはつながっており、売り上げは伸びています。ダイレオが扱う商品は耐久性に優れており、めったにつぶれることがありません。施設ができるときに沢山の商品が納品できても、メンテナンス契約ができないところが課題となっています。自社商品がライバルとなってしまうのでしょうか。そのため、メンテナンス性の高い商品の開にも力を入れています。新たな商品を開発することで、従来とは違った業種へのアプローチに余念がありません。メンテナンス性が必要な商品としては蒸気を活用する経済的な給湯ユニットが、工場の給湯システムに使われています。市場が小さいために扱っているメーカーが少なく、小回りを利かせて安全性をうたい商品力を強化しています。

●かゆいところに手が届く販売戦略

 創業当初は単に商品を部材として販売することが多かったのですが、最近はいろんな商品を組み合わせて、システム提案をするようになりました。そうすることで設計の簡易さや施工業者さんの手間を省けています。ホームページ作成時には会員登録をホームページ上でしてもらうと、その図面がダウンロードできるようにして設計士さんが扱いやすくするシステムの導入もしました。弊社としては部材がどこに使われているかというより必要であればどこに使われようとも、設計士さんが施主さんに提案がしやすい仕組みを構築することで販路を広げています。そして弊社を知ってもらうために展示会にも力を入れています。また、営業方法としては直接工場に出向いても門前払いされるので、まずはパンフレットなどの資料を添えてダイレクトメールを工場に送ったりします。OEMで販売する商品は売り上げが薄くなるので扱わず、自社商品以外の部材に関しては協力企業を紹介するように心がけています。以前は他社商品も扱ったりもしたのですが、営業活動を行う中でどうせ動くなら、自社商品のために営業した方が利益も上がるし、何より営業マンの力の入れようも変わってきます。

●海外展開の軌跡

  東南アジアを中心に視察を兼ねて、アクアジムの代理店の開拓を行っています。そして、今後は中国での展示会を定期的に行い認知度を上げる活動をしていきます。2年前ベトナムに行って気づいたことがあります。暑い国では湯船に浸かって温まる習慣が無いことでした。よく考えてみたら分かるのですが、暑い国ではシャワーで十分なのです。それを教訓に中国に目を向けました。中国には日本人経営のスーパー銭湯が成功を収めました。中国入りする際に弊社の部材を導入してもらおうと営業をかけたのですが、簡単には扱ってもらえませんでした。中国でスーパー銭湯が営業し始めると、幸い中国製の部材がつぶれました。その結果、3件目にはじめて弊社の部材が導入されました。また、タイでの視察でもやはり、介護施設も少なく暑い国ということで需要はなさそうでしたので、現在は病院中心に引き合いが無いか営業先を模索しています。


〜 取材を終えて 〜
 スイミングプール、温浴施設の部材メーカーという特殊な業界で売り上げを伸ばす企業を訪問しましたが、ダイレオの攻める姿勢を感じられました。業界の外部環境に迅速に対応し、変革しながら従来製品もきっちり扱い様変わりする世の中の動きに見事に追従していることがわかりました。そして、商品開発に力を注ぎ、更なる営業力の強化のため海外展開を語る中山氏の様子は将来の希望の実現の確かさを感じました。
 私も含め学んだことをなかなか実践できない企業が多い中、学んだことを着実に自社に落とし込み、アクティブに立ち回るダイレオに触発された取材でした。私も自社のペースで1歩また1歩下がることなく、前に進みたいと思います。

Profile
企業名:( 株)ダイレオ
所在地:
( 大阪本社) 大阪市東住吉区中野
( 東京支店) 東京都台東区根岸
( 名古屋支店) 愛知県名古屋市中川区八田本町
( 仙台営業所) 宮城県仙台市青葉区水の森
( 研究工場) 大阪市住之江区西加賀屋
創  業:昭和51 年1 月
社 員 数:30 名
事業内容: 公衆浴場やその他のパブリックな浴場用の部材やリハビリ設備機器メーカー及び工場用スチーム給湯器販売とメンテナンス

ページトップ ▲











〒540-0011
大阪府大阪市中央区農人橋
2丁目-1-30 谷町八木ビル 4F
TEL:06-6944-1251
FAX:06-6941-8352