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支部の例会報告

北支部「2008年5月例会 新生紙化工業(株) 代表取締役 吉田 俊夫 氏」

「“熱い想い”が会社を変える」〜実践の積み重ねが社員を動かした〜

  タイトル「“熱い想い”が会社を変える」〜実践の積み重ねが社員を動かした〜

日時: 2008年5月20日18:15〜
場所: 阪急ターミナルスクエア17

今回の報告は3月まで3年間北支部の支部長を務めた吉田俊夫さんでした。
吉田さんはサラリーマン時代を経て30歳のときに父親の経営する会社に入社しました。ドライラミネート加工をする会社は、設立当時の昭和42年頃にはセロファンからラミネートに変わっていった時代で、まだまだ他に同じような加工をするところが少なく、放っておいてもどんどん仕事が入ってくるという会社でした。吉田さんが入社した昭和60年にはもうそんな時代ではなかったのですが、会社はあいかわらず創業の頃のあぐらをかいた体質を残していました。
 入社した吉田さんは様々な業務を率先して行いましたが、頑張るにつれ会社のおかしなところが見えてきました。営業に出たときには訪問先から「お前のところは約束を守らない」と言われたり、新しい仕事を受注して帰ると社員から「しんどい仕事取ってきて」と言われる始末。毎日5時になると会社では麻雀が始まり、ひどいときには配送に出たトラックを面子を揃えるために呼び戻すことまで。こういうことを見ながら「おかしい」と思い続けていました。

 平成4年に現事業所に移転しました。消防法の大幅改訂により旧事業所では事業を継続できなくなり、候補地を探す中で大阪市の分譲地に応募しました。抽選では3番くじでしたが、運よく入居することができ、銀行からの支援も受けてすべて借金で新事業所を建設して移転しました。しかし社員にはこれだけの借金をしたという実感も危機感もなく、新しい工場に移っても社員の意識は何も変わりませんでした。そんな中、取引先の倒産があり数千万円の債権が回収できなくなりました。このとき責任を取って前社長が退任します。吉田さんは後任の社長に。でも「社長って何したらいいの?」というのが吉田さんの最大の課題であり疑問でした。

 様々な勉強会やセミナーに顔を出してみましたが、どれもその場限りでしっくりこない。そう思っていた時「経営理念って知ってるか?」と声をかけてくれた人がいました。誘われて出かけた同友会の例会で学びあい意見を交換する姿に「これや!」と思ってその場で入会を決めました。経営指針を学ぶために入会したという吉田さんは入会後すぐに経営指針セミナーを受講しました。

 「どうしたら社員はやる気をだしてくれるだろうか」同友会で学ぶ中で吉田さんはやはりこの課題をなんとかしたいと思い、正面から取り組み始めました。
 まず月1回土曜日5時からの幹部会議を始めました。でも、せっかく会議で決まったことが、社員に伝わっていないの見て、これでは駄目だと全員会議に切り替えました。次に1日研修を行ないました。朝から夕方までテーマを決めてテーブル討論を3回行ないました。この時初めて社員に経営指針書を示しました。翌年より1泊研修に切り替えて、その後毎年続けています。
 一泊研修がいいと思うのは、討論のあとで社員どおしがお酒を飲みながら「オレはこう思うんや」と意見を言い合っている姿を見たからです。

 大きな品質クレームがもうひとつの転機になりました。数千万という多額の補償を求められたとき、会社は大きな危機を迎えました。社員にもそれは伝わったはずです。ところが再発防止のための5Sへの取り組みは、顧客に言われるからやっているという感じで、根本から直す気持ちはないという様子でした。そんな時、3S(整理・整頓・清掃)の実践を行なうグループがあると聞き、参加させてもらおうと頼みに行きました。すでに実践を始めて年月の経つ他の5社とのギャップはとても大きかったのですが、一番整理整頓ができていない社員2名を委員にして取り組みました。他社からのチェックとアドバイスは社員に響き、どんどん自主的に取り組んでいくようになりました。今では相当レベル、3Sを実現できています。

社長の仕事は何か、と問われれば、「社員に夢を与えること」だと吉田さんは考えています。
 社員の意識が変わり、行動が変わり、以前から比べると会社は大きく進化したと思いますが、これからも「強い会社」、大きな困難にビクともしない会社を目指していきたいというのが、今の吉田さんの思いです。

以上


報告者 : 新生紙化工業株式会社 代表取締役 吉田俊夫氏
会社概要: 資本金2500万円 年商約5億円 従業員28名
      業種 ドライラミネート加工(軟包装用プラスチックフィルムの貼り合せ加工)
経営理念: ドライラミネート加工を通して、お客様、社会に貢献し、
社員と共に喜びを分かち合える企業を目指します。
1、お客様第一主義に徹する。
2、社会の為の商品を作る。
3、我々の成長と幸福を目指す。


[記事担当] ダイレクトドライブインターナショナル有限会社
水田吉映

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